2026年度版 自己紹介

冬山徹です。自分がわからなくなってきたので、自己紹介します。

 

・General

名前:冬山徹(ふゆやま とおる)(本名ではない)

年齢:23歳

性別:男*1

出生地:京都府。育ちは東京

MBTI:ENTP(Eとは思えないと言われるので、何度もやったが、何度やってもENTPだった...)

BMI:21.1

家族構成:一人っ子 「妹いそう」とよく言われる

趣味:勉強会を開くこと、音楽を聴くこと、語学

座右の銘:初志貫徹

口癖:「わかり方がわからない」「いい話だ」「だいぶ良さそう」「so-called 〇〇」「素敵だ」「〇〇でこそあるけど」「〇〇なわけで」「ごめん」

よく無意識にする動作:右足だけ靴や靴下を脱ぐ、スピノルを説明するときの手の動き(これ→*2 )、立ってるときにたまに右足のつま先で地面を垂直につんつんする

文の癖:「聞く」「聴く」「訊く」を正確に使い分けたがる、「からだ」は「体」ではなく「身体」と書きがち、「www」は出し惜しみがち、タメ口でも逆接の接続しには「が」を使いがち

よく使う絵文字:💞、🆒、😭

高校のときの部活:軽音学部(スリーピースバンドでギタボをやっていた)、パソカタ部(ゲーム作ったりプログラミングしたり)、英会話部(英語で喋る)、昼休みサッカー部

大学のときのサークル:言語系の自主ゼミサークル(代表、現在も所属)、フランス語の勉強のサークル(現在活動なし)

学年:大学院の修士1年

朝型夜型:朝は朝方、夜は夜型(つまり、あまり寝ない)

好きなYouTubeチャンネル:僕らの別荘、ジャルジャル、ランダムな動物動画のチャンネル

好きな本:「科学と仮説」(ポアンカレ)、「生物から見た世界」(ユクスキュル)

好きな季節:冬

子供の頃になりたかった職業:飛行機設計する仕事

アレルギー:ナッツ類、イヌ、ネコ、ハウスダスト、スギ

好きな動物:アヒル、ネコ、ラッコ

飼っているペット:なし 早くFIREしてアヒルを飼いたい

最近笑ったこと:就活サイトに登録するときに質問に答えたら、AI生成されたガクチカを提示されたこと

好きな食べ物:チーズケーキ

今欲しいもの:シェーバー、メガネ

最近気になっていること:正しい歌い方

今楽しみなこと:a子のライブに行くこと

自分の好きなところ:たまに上手い言葉遊びが思いつくところ

自分の嫌いなところ:人目を気にするのに人の価値観にそこまで興味がないところ

今やりたいこと:成果を出して研究室を罪悪感なく休む

・音楽

同じ曲をずっと聴き続けるタイプなので、あまり広く音楽を聴けているわけではない。

好きなアーティストTier表:
S a子(j-pop)

A Cö Shu Nie(j-pop)、スピッツ(j-pop)、i-dle(k-pop)

B 相対性理論(j-pop)、NewJeans(k-pop)、RedVelvet(k-pop)、さユり(j-pop)、ずっと真夜中でいいのに(j-pop)、Orelsan(フランスのヒップホップ)、Juanes(ラテンロック)

C indigo la End、DADARAY、aespa、backnumber、藤井風、ヨルシカ、フジファブリック、Haloo Helsinki!

説明:a子は全部好きだから全ての理由が後付けになる。一般的傾向としては、①歌がめっちゃうまい(Cö Shu Nie、i-dle、RedVelvet、さユり、...)か、②意味の通る完成した文ではなく、ニュアンス/手触りで繋がった言葉の連続というような感じの、衝動的・感覚的な歌詞(a子、スピッツ、相対性理論、ずっと真夜中でいいのに、...)か、という2つがあると思う。なお、昔好きだったアーティストで上の表に入っていないのも多い。

弾ける楽器:ギター

ギター歴:4年(現在はやってなくて、ブランクも4年)

好きな曲:青(a子)、PAPER MOON(a子)、somewhere(a子)

好きな歌詞:

「君の言葉聴かせて 辻褄なんて合わなくていいから」(Cö Shu Nie、「simple is!」)

「悪い未来もいいんでしょう あたし待ってるって、待ってるってよ 叶えるために疲れても ゆける、ゆける、熱いままよ」(a子、「惑星」)

「愛と夢を 愛と夢を 持てないあたしも嬉しくて嬉しくって」(a子、「PAPER MOON」)

「強いのか弱いのかどうだろう?寝る前にまとめて泣いてる」(スピッツ、「猫ちぐら」)

聴きたい曲:a子のプレイリストがある(↓など)ので、それを聴いていきたい。好きな音楽を、背景・歴史込みで、具体的に説明できるようになりたい。

open.spotify.com

軽音やってた頃にやった一番楽しかった曲:天国と地獄(UNISON SQUARE GARDEN)

ジャズギターが弾けるようになりたいとぼんやり思っているが、そもそも普段あんまりジャズを聴かないので、もっと聴いていきたい。

・読書

趣味にしたいが、読解力と集中力と時間がなく、なかなか趣味にできない。

興味あるジャンル:幻想文学、哲学、科学哲学

好きな作家:ホルヘ・ルイス・ボルヘス、ブルーノ・シュルツ

興味ある哲学者:バシュラール、プラトン

読みたい本:「三人の警官」(フラン・オブライエン)、「科学的精神の形成」「火の精神分析」(バシュラール)、「ティマイオス」(プラトン)、「判断力批判」(カント)、昔買ったバカロレアの哲学の参考書、何らかの美学の本、マクロ経済学の本

・語学

色々とサークルで悪い思いをしたので、最近は語学とは距離を取るようにしている。一応好きではあるんだけど...。

2週間以上勉強したことがある言語:英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、チェコ語、フィンランド語、ジョージア語、中国語、韓国語、アラビア語、古典ギリシャ語

何言われてもある程度応答できる言語:日本語、英語、スペイン語

日常会話くらいならどうにかなりそうな言語:フランス語

今勉強したい言語:英語、韓国語、フランス語

・勉強

高校時代の得意科目:英語と数学と化学

高校時代の苦手科目:現代文と物理

現在の研究領域:量子光学・量子基礎論(実験)、センシング

好きな基礎物理の分野:光学、流体力学

苦手な基礎物理の分野:一般相対論

好きな数学の分野:力学系、複素解析

他に専攻したかった分野:神経言語学、光物性物理、物性理論

口癖:「(物理の話で)結局〇〇(数学的形式)を〇〇(数学的操作)してるだけ」「枠組み」「自然な」「操作的に」

辞めたい習慣:どのようにしてそういう効果が入り得るか考えてないのに「有効的に〇〇かもしれない」と言ってしまうこと

実験系を選んだ理由:(理由はいくつかあるが、例えば)理論的/数学的な直観が全然なく、理論研究で非自明なものを見つけられる気がしなかったから

好きな(物理)学者:ハイサム、ホイヘンス、ポアンカレ、ファインマン

好きな方程式:シュレーディンガー方程式、フォッカー・プランク方程式、ハミルトン・ヤコビ方程式

好きな定理:シャルコフスキーの定理、揺動散逸定理、クラマースクローニヒの関係

好きな現象:エフィモフ効果、分数量子ホール効果

好きな変換:フーリエ変換、Villain変換、Madelung変換

好きなアインシュタイン方程式の解:ゲーデル解

好きな次元:3次元

好きな近似:マルコフ近似、乱雑位相近似(RPA)

好きな悪魔:ラプラスの悪魔

好きな実験:フォトンのBEC http:// https://doi.org/10.1038/nature09567

好きな実験手法:ドップラー冷却、フェッシュバック共鳴、魔法周波数

最近興味ある分野:メタマテリアル、共振器QED、重力波検出

書ける言語:Python、MATLAB、C++(ちょっと)

AtCoderの色:緑色

 

 

*1:Biological SexもGender IdentityもGender Expressionも男で、Sexual Orientationはヘテロです

*2:https://youtu.be/fTlbVLGBm3Q?si=jt5gGoNO4ULccSid

言語のシミュレーションをやってみよう【随時更新】

 

言語のシミュレーションをやってみましょう。(最終更新 4/12)

言語のシミュレーションと言うと、まず次の2つに分けられると思います:

①言語の中身(文法、語彙)がどう変わるかシミュレートする(言語内の変化)

例)長い/よく使う単語が段々短縮される(携帯用小型無線電話機→携帯電話→携帯 とか)、統語的に単純になる(係り結びの消失 とか)

②言語の話者がどう変わるかシミュレートする(言語間の変化)

例)社会的地位の変化やグローバル化で少数言語が消失する、多言語話者が増える

もちろん、①と②を組み合わせたものもあると思います。

③言語間の交流によって言語が変化する

例)ピジン/クレオール言語の発生

最初にやってみたいと思ったのは③ですが、まずは①や②から始めようと思いました。

言語の話者数変化

私の感覚では、①より②のほうが手を出しやすい感じがしたので、②からやってみることにしました。例えば複数の生物種の個体数変化のモデル(Lotka-Volterra方程式や食物連鎖のモデルがイメージしやすいと思います)のようにかなりシンプルな設定からスタートできそうですよね。

言語の話者数変化は、多くの先進国で少子化が起きている今は、その言語を公用語としている国の人口変化で決まるというのが、ひとつ思いつくと思います。しかし、これのメカニズムはかなり複雑で *1 、かつ、取り込んだところでそれは各国の国籍を持つ人数の変化を予測するモデルであって、最終的に言語の相互作用の考察をしたいことを考えると筋が悪い気がします。

そこで、

ひとつの国の中で2言語があり、片方が公用語である

という場合を考えましょう。例えば旧ソ連の国ではよくある状況なのではないかなと思います。こういう設定では、多くの人が話している言語が実用上有利で、公用語になっている言語は社会的なステータスの獲得に有利であると想像できます。普通は多数派の言語と公用語は一致していますが、パキスタンやアイルランドなど、実はそうではない国もあるようです。

Ver.1:2状態, 社会的地位

このようなモデルとしてAbrams & Strogatz (2003)のモデルがあります[1]*2:

xは言語Aの話者の割合(0≦x≦1)です。言語A, Bの話者しかなく、バイリンガルはいないものとしています。全体にかかる正数cは変化の時間スケールと思うことができるので、今回は気にしません*3。第一項は「言語Aの母語話者が単位時間にどのくらい増えるか(言語Bの母語話者(割合: 1-x)がどれだけ言語Aの話者になるか)」を意味していて、その増え方はs(言語Aの社会的地位, 0<s<1)、x(言語Aの話者)のa乗に比例します。
単にxに比例するのではないのがポイントです。これが話者数について正のフィードバックを与える機構になります。実際、話者の多い言語は実用上有利ですから、これは妥当な設定でしょう。原論文によると多くの文化圏でaは似通っており、a=1.31±0.25とのことです。ちなみにa=1とするとロジスティック方程式と同じ形になりますね。

適当に試してみると、少数言語はs(社会的地位)によって消滅したり、逆に多数派の言語を置き換えるばかりか多数派の言語が消滅したりするようです。少数言語は高い社会的地位を与えることで消滅を回避できるが、その場合は多数派のほうが消えてしまい、結局共存は困難のように見えます。ちなみに、ある程度高い社会的地位を与えることで少数言語の消滅を遅くすることができる(下図の左→中央)というのが実用的な結論で、例えば学校教育に少数言語を取り入れることが考えられます。人間に社会的地位を与えるプロセスである教育を利用して少数言語にも社会的地位を与えるわけですね。

共存するのが自明な例として、例えばs=x=0.5, a=1とすると時間変化せず(=不動点)、2言語は共存しますが、これは不安定な不動点であり、x=0.500001とするだけで共存しなくなります。

数学的には、定常状態(dx/dt=0)の条件を求めれば解析できます。s, aに関わらずx=0, 1とすると右辺が0になります。それ以外では、

とすると、右辺はsによって1つの値に決まるのに対し、左辺は0<x<1でa<1で単調減少、a>1で単調増加なので、0<x<1には不動点x*は1つしかありません。x=0の不動点は以下のように、x<<1のときa<1ならf'(x)->+∞に、a>1ならf'(x)<0となります。1-x<<1 のときも同様です*4

したがって、f'(x*)はa<1なら負、a>1なら正になるしかなく、a<1ならx*は安定不動点、a>1なら不安定不動点となります。つまりa>1では2言語の共存が不可能です。a<1では2言語の共存が可能ですが、言語Aの話者が最初に(0 or 全員以外の)何人であろうと、決まった割合の定常状態に吸い込まれるという感じです。

大げさに言えば、多様性を維持する機構があるということになります。実際の世界は自然にはa=1.31程度が正しいようですが、例えばここで、sを定数ではなく、s∝x^(-0.6)みたいに話者数が少ないほど社会的地位が高くなるよう動的に設定する場合、今回のモデルではa=0.7のような状況が実現され、上のようになると考えられます。アイヌ語話者が減ってきてるからアイヌ語の時間を長くして日本語を教える時間を減らそう、みたいなノリでしょうか。あるいは、全員が逆張り意識を持てばこうなるでしょう。

言語ではやはりa>1が普通そうです。生物では、同じ生物を食べる捕食者2種の一方(A)が増えると被食者がAに適応し、Aに似た動物を避けるようになり、Aは捕食しにくくなり、逆にBはノーマークになって捕食しやすくなり、Bが増える、ということは考えられそうです。経済では、何かの業界で大企業がシェア100%を目指そうとするとニッチなものに適応するコストがかかって効率が落ち、ニッチな需要に特化した身軽な中小企業に勝てない、ということがあると思います。生物/経済の例を見ると、両者は希少性が食料/利益の確保を効率化させるという原理があるようですが、言語ではどうなのでしょうか。言語の機能、恣意性と多様性の議論はもう少し考察を深めてからしたいところですね。

 

はじめに単純なモデルを見ました。このモデルはどのように複雑にできるでしょうか。

まず相互作用の観点では、この模型がこうもきっぱりした結果になったのは、システムが全結合的であるからだと思います。つまり、すべての人がすべての人にとって同じように影響を及ぼすので、単純な関係になるのだと思います。現実っぽくするには人を空間的に配置し、距離に応じて結合強度が変わるようにすることです。いわゆる反応拡散系のようなイメージです。一方で、インターネットは人間同士の相互作用の手段のひとつですが、物理的距離がほとんど効かない点で、全結合的です。この両方の相互作用が我々の社会にはあるわけですが、距離依存性が生む局所的相互作用とこのような全結合的相互作用の寄与がどのように拮抗するかはひとつのテーマになると思います。地形や交通、天候などを入れるようになると、かなり豊かな感じがしてきますが、パラメ—タ選びも難しそうですね。

微分方程式の形の観点では、その時点での状態と変化率だけから決まるという点が単純化されている点が指摘できます。実際には言語は書物や文化の形で歴史に依存して継承されるし、子は多くの場合親の言語を継承します。また、人は毎秒生成消滅しているのではなく有限の時間生きるので、それも、設定によっては単にタイムスケールが長くなるというだけではない効果を及ぼすかもしれません。物理的距離を導入するのも手ですが、このような時間的側面を深めてみるのも面白そうです。また、ランダムなできごとの寄与を取り入れ、確率微分方程式に移行するというのも興味深いと思います。

いろいろな深め方がありますが、もう少し理解を深めるため、今度は言語Aと言語Bの二言語話者を追加した場合を見てみましょう。

Ver.2 3状態、社会的地位

 

1
D. M. Abrams and S. H. Strogatz, “Modelling the dynamics of language death,” Nature, vol. 424, no. 6951, pp. 900–900, Aug. 2003, doi: 10.1038/424900a.

*1:社会制度や産業の形態(第一次産業が多い地域では働き手の数が必要なので出生率が高めな一方、技術的な仕事が多い地域では教育コストが高く、なかなか何人も育てるのが難しい、というイメージを私は持っています)、豊かさに依存していると思います。

*2:本当に我々が知っている(?)Strogatzです。数学者がこういう研究をやっているのを見ると、なんだか心が温まります。

*3:原論文では実際の言語の消滅と突き合わせていたので、時間スケールにも関心があったという感じだと思います。

*4:1-x =: yとしy<<1を考えればよいです。設定を考えれば第一項と第二項の寄与が逆転するわけですが、d/dx=-d/dyなので符号も逆転し、x<<1のときと同じようになります。

ちなみに1次元力学系x'=f(x)が双曲型というクラスであれば、不動点は交互に安定→不安定→安定...となるので、x=0だけ見ればわかるのですが、本当に双曲型か自信が持てなかったので一応x=1も調べました。

物理モチベの低まり

本格的な実験物理学の研究を始めてからもうすぐ1年が経ちます。去年4月に現在のラボに配属され、そこで3(4?)ヶ月実験し、院試を挟んで10月からまた同じ研究を続けています。1年間やって何の成果も得られず、実験物理への興味も急速になくなったので、なぜこうなってしまったのか、反省も兼ねてまとめてみます。

人間関係で精神を消費する虚しさ

 コミュニケーション能力不足と言えばそれまでですが、主に共同実験者とのコミュニケーションの仕方に悩みました。うまい立ち回りがずっとわからなくて、本当にしんどかったです(詳細は書けませんが......)。

 結局、実験をしていて考えたことのうち、物理的に意味のある内容は非常に少なかったと思います。そのうちの大半は、ときどき一人で作業できたときだったような気がします。もちろん、これは共同実験者に他責をしているのではなくて、実験は一人では完結しないものなので、そこは人と適切に議論しながらちゃんと深い考えができないといけなくて、それができなかった私に大きな問題があったという捉え方をしています。

 とはいえ、3年の学生実験では初対面の学科同期ともそれなりに普通に作業・議論できていたので、私にそもそも対人・研究能力がまったくないということもないはずで、ラボで実験を手伝う学部生という微妙な立場が難しかったのかなあ、と思います。僕が先輩-後輩の関係に不慣れなのもあります。正直できる限りのことをしての結果なので反省のしようがない(似たようなことを3月12日 - Torufyymの日記 でも書きましたね)のですが、強いて言えば、もう少し先生に相談してもよかったかも、という感じですね。

理論が役に立たない虚しさ・頭を使わないほうがよいという虚しさ

 (この記事は全部そうですが)実験の一般論というより、この1年の話ですが、いままで勉強してきた内容が全然活きなかったです。基本的に長い時間心を殺してやればやるほどよい、という感じで、虚しかったです。できるだけ長い時間、集中が切れても休憩せず粘り続けるという、共同実験者のスタイルが伝染ってしまった*1感じもありますが、実際作業してると、頭を使うと心が折れやすくなることに気づくタイミングがあります。

 もちろん、虚無作業と言っても、何をやってるか考えないと余計に時間かかったりモノを壊したりするし、まれに予想と違う結果が出ることもあるので、ある程度物理的なことを考えるタイミングはありますが、理論の勉強や研究をしていたときと比べると圧倒的に、圧倒的に簡単で浅いです。私は物性を中心にそれなりにストイックに理論的な勉強をしてきて、物性でなくても広く応用可能な能力を身につけたつもりだったのですが、全然役に立たないです。

 別に過去に勉強した分については楽しくてやってたからいいんですけど、特に最近は、これ頑張って勉強するよりラボ行って実験するほうが意味あるんだよな......ってなってまったく気力が出なくなりました。論文も前までよく読んでいたんですが、同じ理由で、最近は読めなくなりました。これから院に行くのにね。

業績にならない虚しさ

 楽しくなくても、あまり勉強にならなくても、業績になるならまだ頑張れますが、少なくとも数年間は業績にならない実験だったので、大変でした。別に修士の研究を先取りでやってるわけではないので、これから今まで頑張った分が回収できることもないです(いちおう、この実験を引き継ぐ人はいるので、完全に無駄になるわけではないけど)。

結論

 この記事を書いているうちに「いややっぱりこうすれば成果出たのでは」と思えるかなあと思って書き出しましたが、何も思いつきませんでした。実験の内容以前に、正直人間関係/コミュニケーションの問題がデカすぎて、私よりずっと賢い学科同期たちでも同じような結果になったんじゃないかなあと思います。業績を出せなくても勉強になればよかったんですが、実験の拘束がキツくて勉強/論文読みの時間の確保も大変で、結局実験室のどこに何があるかについて詳しくなっただけの1年でした。

 理論のひとたちはたくさん論文を読んだり議論したり本を読んだり、人によっては論文を出している中で、実験のひとたちも人によってはすでに論文なり学会発表なりにつなげられる成果を出しはじめている中で、私はひたすら単純作業をしていました。私は彼らと同じくらい、あるいはそれ以上にリソースを割いたつもりですが、結局、実質的に丸一年間遊んで過ごしていたのと同じ状態のまま院に進むことになります。今日もこれから寝て、明日は午後に病院に行くために抜けないといけないので5時くらいに起きて早めにラボに行きますが、私のこの春休みはなんだったんでしょうね。来週の金曜日は院のガイダンスらしいです。この春休み、私は専門分野の論文を一本も読めませんでした。

*1:別にそういう人がいても無視して自分を貫けばいいわけで、何甘えてんだよ、と思ったと思いますが、私は学部生で立場が弱いし、研究以外の活動もあるのに連日夜遅くまで作業していてはそんなことをする気力もなくなるものです。

3月12日

結論

 最近何もうまくいきません。最近といってもいろいろありますが、ここ一ヶ月はかなり運が悪いし、ここ半年も運が悪いし、ここ1年もそこそこ運悪かった気がします。9割くらいは実験絡みです。なのでここでは書けません。真面目にやってんだけどなあ...。「運が悪い」とか普段は言わないんですが、本当にそうとしか言えないです。

一例

 「運が悪い」としか言えないことの一例として、実験ではない残り1割からひとつご紹介。以下では結構長々と書きましたが、全然実験のそれと比べればしょうもない話です。

 オンラインの自主ゼミをひとつ主催しているのですが、今年始まってからの実施回5回中3回、発表者に当日にドタキャンされました。別にそういうことはありえると理解しているし、ここでその人たちの陰口を言いたいわけではない(そもそも怒っていない)です。「うまくいかないこと」の例として聞いてほしいです。ドタキャンが発生しましたが、対策はというと、私はゼミをやるときは必ず次のようにしています:

・次回の発表者の都合を明示的に確認してから日程を決める(普段は行けるから行けるつもりになっているが、実はその週だけ行けない、というようなことを避けるため)。

・日程が決まったらメンションして目立つように投稿する。

・実施回の2日前にはメンション付きでリマインドする(不規則な開催の場合は1週間前にもリマインドすることも)。

・発表延期やドタキャンがあっても、「連絡ありがとうございます」とか「次回は〇〇日の予定ですが大丈夫ですか?遠慮なく教えて下さい!」とか「忙しければ私が代わりにやってもよいです」とかいう感じで、休みたいときは休めるような、できれば事前に連絡しやすいような環境を作るために普段から気をつけている。*1

・短くとも10日程度以上準備できるように早めに担当者を決めている。

というような感じで、(一応まだ改善点は思いつくものの)かなり気をつけている方だと思います。もちろん、それでも、予想外に忙しくて準備する時間がなかったとか、当日に体調を崩したとか、予定を忘れていたとか、そういうことは当然ありえます。それで、年が明けてからの5回のうち、3回、当日にドタキャンされてしまいました。*2

改めて結論

私が「運が悪い」と言っているのはこういう感じのことです。つまり、自分なりに考えを巡らせて努力して行動も起こしたにもかかわらず、予見のしようがないことで、考えていた・準備していたことが無に帰すということです。入念に準備をしていた分、後から「なぜこうなってしまったのか」「単なる不運ではなく、見落としがあったのではないか」「この人はこう言っていたが、真意は何か」と悩むことになります。全然自主ゼミくらいだったら、まあよいというか、そういうランダムなものだと思って気楽にやればいいです。が、これは最初に言った通り氷山の一角で...。

補足:いろいろ書きましたが、私は何不自由なく生活できている時点で、全然恵まれている方だと思います。そもそも自主ゼミも実験も自分がやりたくてやっていることなので、贅沢な悩みと言われて当然な話だと思っています。

*1:「ドタキャンは怒ったほうがいいんじゃない?」と思う人もいると思いますが、これは難しい問題です...。私はケースバイケースで判断しているつもりですが、特に大した拘束力のないオンラインの自主ゼミでは、(怒るなど)心理的に負担のあることをすると多くの人は改善する前にゼミからフェードアウトしてしまう気がするので、「普段から密なコミュニケーションをとっていて、少し不満を表出させるくらいではフェードアウトをしないくらい関係性ができている」とか「他の場でも関わりがあり、フェードアウトするとあとで気まずいことになる(そのときの心理的負担が上回る)」とか特別な条件がない限り、怒らないほうがいいと私は思っています。

*2: (あくまで理由のひとつですが)そういうことも想定して、発表者は週一で1人ずつではなく、隔週で2人ずつという、1人がお休みしても実施できる実施形態にしていたので、実施を取りやめたのは1回に抑えられました! その1回は、大きいテーマの前半と後半で2人に分けていて、前半をやらないと後半が理解できないので、後半の人(=私)は参加できましたが、泣く泣く中止にしました...。

春休みの目標

冬山徹(ふゆやま・とおる)です。私は大学で物理学を専攻していて、今は4年の冬学期が終わって春休みに突入したところです。私は院進しますが、キャンパスも研究室も変わらないので、この休みは節目という感じはなく、単なる休憩・準備期間という感じです。

諸条件・背景

この記事では春休みの目標を検討したいので、まず簡単に諸条件・背景をまとめてみます。

・週2-4日程度の頻度で終日研究室で実験をしています。今のところ、春休み中このペースは保たれる見込みです。

・自主ゼミに3つ参加しています。うち1つ(固体物理学の本の輪読)は3月はじめに、もう1つ(計算言語学・NLPの本の輪読)は3月半ばに終わる見込みです。前者は来週(2/28)に、後者は3月半ばの最終回に発表担当がありますが、どちらも高々12時間くらいあれば準備できるかなという感じです。残りの1つもそこまで負担はありません。

・3/6に奨学金を含むプログラムの採用結果が出ます。採用されれば博士までの5年間の研究をすることになります。採用されなければ、D進はせず就活しようかな、というのが最近思っていることです。

 奨学金のプログラムに採用された場合、修士1年の最初の学期は2つの研究室に通わないといけず、プログラム独自の活動もあるので、特に4月・5月は非常に忙しくなりそうです。

・家庭教師などのバイトはしていません。

・旅行の予定などはありません。

・2/20時点で、かなり精神状態が悪いです。「動けない」「立ち上がれない」とかそういうレベルでは全然ありませんが、あまりストイックに何かに打ち込むことができるかというと微妙です。しかし、精神状態が悪い原因のひとつに強い無力感・無能感があるので、休む/遊ぶというのは避けたいという、難しい状態です。

目標の洗い出し

では早速、やりたいことを書いてみます。バランス・兼ね合いは後で考えるとして、とりあえず理想を書いていきます。「2025年 所感」の記事でも似たようなことをしましたが、あれから多少心境の変化もあったので、0から考え直してみます。

研究

 研究のために必要な知識・能力が足りていないので、その勉強をしたいです。1にも2にも

所属研の論文を読む

ことが必須です。自分の分野は、学際的というほどではありませんが、いろいろな科目の知識が必要で、それぞれの科目の重要な本を読んでいくといくら時間があっても足りないので、所属研の論文のうち特に重要なものから読んでいき(読んだメモはスライドにする)、ある程度必要なことが見えてきたらそれに取り組む、という感じが良さそうです。また、学期中も多忙でなかなかレビュー論文を読む時間がなかったので、急いで読もうと思います。

 一方、絶対にやるべき勉強もあります。研究の基礎となる科目として電磁気学・光学・量子光学があり、これについて統一的でfirmな理解を身に付けないといけません。その教材として、

ジャクソン電磁気学、ヘクト光学、量子光学講義資料*1

を読み、docsファイルにでもまとめようと思います。どれもそれなりに重いですが、読んだ/やったことがある内容なので、ちょうどよいかなあと思います。これらの科目はいつでも講義ができるくらいには理解しないといけないと思っています。また、よくやる計算は問題集のような形式でまとめておきたいと思います。

 今学期は自分の実験系の位置づけを理解するために、他の実験系の論文を読むというのをやってきましたが、これは中断しようと思います。また、制御論や電子回路も重要ではあるがわざわざやるほどではないので、とりあえずは先送りにします。ノイズについては勉強したいのですが、何を使って勉強するのが良いのかわからないので、論文を読みつつ考えようと思います。

就活

 最初に述べたように、奨学金を含むプログラムに落ちたら基本的には就活しようと思っています。なので3/6に結果が出てから考えればよいのですが、後回しにすると忘れちゃうので、やりたいことだけ書いておくと

・インターンの時期把握

・自分の興味のある業種をまとめる

・就活四季報を見てみる

・面接でどのようなことが訊かれるのか把握して対策を講ずる

という感じです。(以前取得した資格である)応用情報技術者試験の復習や(以前そこそこのレベルまで進めた)競技プログラミングの再開は就活における自分の価値を高める方法のひとつですが、それをやれば他がダメでもどうにかなるわけではないので、上に書いてあることが一通り終わるまでは触れないことにしようと思います。

趣味

 趣味として音楽・読書(・語学)あたりを長期的にはやっていきたいと思っていますが、今は趣味に取り組めるほど精神的余裕がないので、春休み中は特にやらなくていいかなと思います。趣味をやると、楽しまないといけない感じがして息苦しいので、やらないほうが楽だなあと最近は思います。

その他

 4月以降は忙しそうなので、できれば単発バイトをたくさん入れて貯金したいです。運動もしたいですが、基本的に限界まで疲れていて動けないので、実現可能性は低いです。

まとめ

以上を踏まえて、3/6までは

・しばらくは毎日1つ、所属研の論文を読む

・実験やバイトがない日はジャクソン電磁気学/ヘクト光学/量子光学講義資料のいずれかを2章進める

という感じで進めようと思います。何かやらないと苦しいというときには

・数値計算:実験や理論の論文の内容をシミュレーションで再現してみる

・自分の分野を一般の人/物理の他の人向けに説明するスライドを作る

・今学期の実験のまとめ

・量子力学/量子測定のまとめのPDFを編集する

あたりのことをしようと思います。

 

3/6以降は、十中八九、採用の可否と勉強の進捗に基づいてそのときに決めることになりそうですが、うっかりそのまま3月をムダにするのも怖いので、一応現時点では

<採用された場合>

・上に同じ

<採用されなかった場合>

・所属研の研究がだいたいわかるまでは論文読みを続ける

・電磁気/光学/量子光学の勉強は1日に1章以上は進めないようにして、就活の調べ物と準備を進める

という感じで行こうと思います。おわり。

3/7以降

落ちました...。というわけで、

・所属研の研究がだいたいわかるまでは論文読みを続ける

・電磁気/光学/量子光学の勉強は1日に1章以上は進めないようにして、就活の調べ物と準備を進める

をやります。所属研の論文が結構難しくて正直全然読めてないので、とりあえず集中的にいくつか読もうと思います。そうすればある程度話の感じがわかって、その後はスムーズに読める気がするので。基礎の勉強については、今は電磁気学と光学をやっていますが、比較的すばやく進められそうなので、さっさと終わらせたいと思います。

*1:SiegmanのLASERSや越野CavityQEDの1章、古澤量子光学の第1・2章もちらっと読もうと思います

2025年所感

 

超雑多な記事です。

 

読んだ本ランキング

1位: 伊庭幸人著『岩波講座 物理の世界 ベイズ統計と統計物理』

(中略)

ワースト1位: 鈴木 貴之 編著 『実験哲学入門』

 

勉強・研究

2025年は3Aまでに勉強してきたたくさんのことが整理されて諸々繋がり始める年でした。

できたこと

論文読み

論文をめちゃめちゃ読みました。Physics Lab. でポスターを書くためにいくつか集中して読んだのを皮切りに、自分の専門の分野の論文を手当たり次第に読みました。結局それがかえって視野狭窄を招くこととなったのは院試体験記で述べたとおりですが、でもまあいい経験だったと思います。その後は専門の分野を少し変えて、その分野や、周辺分野の論文を読むようになりました。そういえば、ラボの先生にこれは読んでおいた方がいいよ、というレビュー論文をまだ読み終わってなかったな。自主的な勉強はそんな感じ!

理論演習(理論系の研究室での研究ごっこのこと)ではかなり論文を読まされました(基本的に毎週一本)。これが非常によくて、今までは割と、何かの話題で論文を調べてそれを読んで、次は全然関係ないなんか別のを...という感じで表面的な勉強にとどまっていましたが、りろえんのおかげで論文を辿ったり、複数の論文の位置づけを検討したりと、よりハイレベルで有機的で深い読みができる...ようにはまだなっていませんが、まあそういうことのイメージがわかった気がしました。

軽く目を通した程度だったら100本くらい読んだのでは。ただ、あまりメモを取らなかったのと、今年前半はZoteroを導入していなかったせいで何を読んでいたか思い出せないのが悔しいところ。簡単なメモがあるだけでも検索性でも読解の上でも変わってくるので、来年はもっとうまくやりたいな。上手いまとめ方をみつけることは今後大事なことだと思うので、落ち着いて模索していきたいと思っています。

学部の物理の整理と電磁気学の復習

学部の物理を一通りまとめたいとは常々言っていましたが、それができたのはかなりよかったです。まあ、院試のために、やらされた感じではありましたが、場当たり的に復習するのではなく、自分で議論を組み立てていく形で復習してpdfにまとめられたのは良かった気がします。院試対策でもあったので、理論的なことと、試験的に大事なこと(検算とか)が混在してて、あまりいいまとめだと思っていませんが、まあやらないよりは良いでしょう。今後も頻繁に更新していきたいと思います。

電磁気学はずっと苦手だったのですが、院試のおかげでそれなりにできるようになってきたとは思います。が、依然として、電流とか電荷とかがあるときにどんな電磁場が生じるか考えるとき正直ちょっとおぼつかないんだよな...電磁気学が専門と言っても過言ではない(?)のに...。

数値計算

ほぼA2タームの話ですが、割と軽い気持ちでシミュレーションを回せるようになりました。いい話。

場の量子論

田島QFTを自主ゼミで輪読しました。虚時間や松原形式を使って計算する方法や摂動論の感じがわかったのはよかったのですが、結局あまりFeynmanダイアグラムを書けるようにはならなかったので、まだまだ努力が必要そうです。それにしても、Ward-高橋恒等式まで行けたのはよかったですね。

ちなみに論文紹介ゼミで(1+1)次元のQEDについて紹介したときがあり、そのときにPeskin-SchroederのSchwinger機構のところ(19章, Perturbation Theory Anomalies)を読んだんですが、これも面白かったですね。そうそう、そういえば冷却原子気体の文脈でLattice QCDについて時々聞くことがあったのですが、その論文紹介ゼミのときに、ほんの少しだけですが、どういうモチベで非摂動論的な場の量子論や色力学が研究されていて、どんな課題があるのかぼんやり知れたのもよかったです。今までの人生で素核にはあまり手が出せてこなかったのですが、今年は割と触れる機会があったので、嬉しいです。

データ解析

人間はデータがないとデータ解析をしません。今年前半は実験をしていたので、頻繁にデータ解析をする機会があり、データ解析を比較的素早くできるようになりました。

量子測定

理論演習で勉強しました。僕はずっと射影仮説が気に入らなかった(別にそういう原理があるのは全然良いけど、その原理をどう現実に対応づけるのか。例えばなぜ電子のビームが感光板にぶつかることがなぜ射影測定だと思えるのかとか、操作的なイメージとでもいうべきでしょうか、それがわからなかった)ので、勉強できてよかったです。量子Zeno効果もわかったし、デコヒーレンスも少しわかりました。いい話。

計算言語学

自然言語処理の話だとひたすら応用の話になりがちなのですが、谷中瞳『ことばの意味を計算する仕組み 計算言語学自然言語処理の基礎』はいわば言語学・理学的な興味に基づいて書いていて、まずこの本を見つけられたことが良かったです。

9月頃にゼミを立てて、今年は計算言語学のパートがおおよそ終わりました。まあ理論化するならそんな感じになるよね、という感じで、大きな驚きはありませんが、ところどころ非常に興味深いコメントがついていて面白いです。しかし、計算言語学の本質の一つはその実装の部分、つまりいかに人間が設定したことの組み合わせ以上の情報を機械が自動的に生み出すか、という点を(時間がなくて)調べられなかったのが残念でした。この点は早めに調べてゼミで発表したいですね。

 

やりたかったこと

力学系の復習

力学系は端的に言えば時間発展する系を調べる数学の分野で、初歩的な例が生き物の個体数の変化のモデルであるロジスティック方程式やLotka-Volterra方程式の考察です。特に個人的に重要なのは、時間発展する系の安定性の解析の理論です。僕はB1のときに「カオス力学系入門」という全学ゼミで離散力学系を勉強し、B2のときに非常に優秀で優しい同期の方々と自主ゼミでHirsch, Smale & Devaneyの「力学系入門」という本の輪読を行い、連続力学系の勉強をしました。しかし、そのときはあまり具体と抽象を整理して数学の勉強をするというのができておらず、理解度が低いのが実情です。具体例はいくら忘れてもよいのですが、Ляпуно́в関数が何なのか、アトラクタとはどういうものか、Poincaré-Bendixonの定理とは何か、といったキモの部分がわからないのはちょっとまずいかなあと思っています。モチベーションとしては以下のとおりです。

・研究で制御論を積極的に使うのですが、安定性の解析を結構踏み込んだレベルでできるようになりたいので、力学系の視点がほしい。

Шарко́вськийの定理が好きだと常々言っているが、力学系がわかっていないのにШарко́вськийの定理が好きと言うのはちょっとまずい気がする。ちなみに同様の理由で、Ефи́мов効果が好きなのに原子核理論わからないのはまずいよなあと少し思っています。

制御論の勉強

私の研究分野ではいたるところでフィードバックを行っているので、自明に制御論の知識が必要です。しかし、あまりガチで本を通読するモチベはないので、実践的な本を適当に読みたいと思っています。モチベは主に次の通り。

・なぜいろいろな制御論の方法があるのか。PID制御だけでは足りないの?

・複雑なフィードバック回路の安定性や長時間経過後の状態などをどう求めるのか知りたい。ボード図?とかいうのがあるらしいが、そういう図を書けるようになりたい。

・カルマンフィルタって何?

Pythonでいろいろシミュりたい。楽しそう。よくある本「MATLAB」←え笑

電子回路

当然使うので、知りたいです。とりわけ

トランジスタオペアンプの等価回路を知りたい。よく使う回路(カレントミラー回路とか)を知りたい。

・ノイズとその除去を図式的に理解したい。そういう安定性解析のツールがあるのかよく知らないが、手当たり次第にキャパシタをぶち込むのはあんまり褒められたことではないと思うので、どういうところがノイズの原因になったりするのかわかりたい。

・伝送線路の理論的取り扱いがよくわからない。電磁気学IIでやったのに...。

・モノが2つあれば寄生容量とかインダクタンスがあるわけですが、その寄与がどんなものなのか、オーダーの感覚を身に付けたい。

という感じです。これについては結構モチベがあります。制御論もだけど、EEICの過去問を解くとかもあり。(とはいえウェブサイトには3年分しかない。EEICの友達に無心しようかな...。)制御論は計数とかもあるか。

機械振動論

使う。特に知りたいのはQ値というものです。Q値はピークの鋭さ、というのはよいのですが、「Q値が高い=エネルギーの散逸が少ない」というような説明をときどき聞くと思うのですが、これのココロが今年もわかりませんでした。東大のライセンスで読める機械振動論の本をチラ見してみましたが、大して説明らしい説明がなかったので、機械振動子の論文を適当に読んでみて理解していこうと思っています。あと、Q値が高いとセンサーとしての性能が高いとぼんやり思っていますが、実際どうやって読み出しているのかとか、どうやってQ値を高めることができるのか、といったこともよくわかりません。

Typstの組版

ときどきTypstの組版をちゃんと勉強したいと言うんですが、できずにいます。やり方がわからない、というのもあります。Bardなどの力を借りつつ、理解を深めていきたいです。(実際困っていることもあって、普段使っているテンプレがちょっと嫌な挙動をすることがあるので、解決方法を知りたい。)

電磁気学

院試で多少電磁気学はできるようになったんですが、まだ足りないと感じることが時々あります。適当な土日でJackson電磁気学を一気に読みたいですね。Jackson電磁気学は時々個別のテーマを深く調べるために読むことがあるのですが、通読とまでいかなくても、扱っている話題と計算方法を整理しておくだけでも非常に役立つことが多そうなので。この読み方ならそんなにかからないと思うので、下巻もできればやりたい...けど合計1206ページか...。

その他、読みたい本

・Sekimoto, Ken. Stochastic Energetics (Springer) ... いわゆる揺らぐ系の熱力学みたいな話なのですが、SGCのゆら熱より結構構成と内容が好みかもなあと思っています。

・越野 和樹. 共振器量子電気力学: 量子コンピュータのハードウェア理論 (サイエンス社) ... 量子コンピュータでどのようにして計算結果の読み出しをやっているのかとかが気になります。

・古澤明. 量子光学の基礎 (内田老鶴圃) ... 量子光学の本ですが、非常に実験的な目線で描かれているので気になっています。というか積んでいます。

プラトン. ティマイオス・クリティアス(白澤社) ... 積んでいます。これほどコスパの良い本もないと思うし、とても読みたいです。自然哲学っていいですよね。結局ね。

・エルヴィン・パノフスキー. イデア(平凡社

・ハンス・ブルーメンベルク「真理のメタファーとしての光」(平凡社)...時々読んでるけど、難しくてなかなか読み進められない。もう少し簡単な哲学書から読むべきな気もするけど、どうせ読む時間ないから少し読むだけで深い洞察に触れられるようなものを読みたい。

ウンベルト・エーコ. 完全言語の探求(平凡社) ... 気になる。かっこいい。

科学技術社会論の初歩的な本

・エリオット・ソーバー. 科学と証拠(名古屋大学出版会)

・カントの地震についての論文 ... ①リスボン地震(1755)が西洋の思想に与えた影響にとても興味があるので、 その一端を知りたい②当時の限られたリソースでどのように地震というテーマを扱ったのか知りたい(カントは地面の下には大きな空洞があり、そこではガスが充満していて、その爆発が地震となると仮説を立てています)③科学者としてのカントの論文なのも面白いし、地震学の先駆的な仕事らしいのも面白い ただ、ドイツ語なんだよな...頑張りましょう。あと、白水社の『リスボン地震』も読みたい。

・Johnny Brousmiche, Anthony Dekhil, Patrick Ghrenassia & Justine Janvier. prépaBAC Philo Tronc Commun Cours & entraînement (Hatier) ... 2年前くらいに買ったフランスのバカロレアの哲学の対策書。哲学者の思想が、哲学者単位や時代単位ではなく、テーマごとにまとまっているところが魅力的。フランス語がなかなか読めないので苦戦している。以前はノートに和訳を書いてきたのだが、自分の文字なんて汚くて読めないので、別の方法でまとめたい。まあ普通にフランス語読めるようになればいいんだけど...。基礎中の基礎が載っているので早めに押さえておきたい。早く哲学が趣味と言えるようになりたいです。

・エミール・シオラン. 生誕の災悪 ... 読むと言いつつ読めていない。

・腰原 伸也, TADEUSZ MICHAL LUTY. 光誘起構造相転移 ―光が拓く新たな物質科学― 

・竹内 一将. KPZ普遍クラスの物理学 ―成長現象から広がるゆらぎの普遍法則― ... 2/10に出るらしい。楽しみ。

・岩井 伸一郎. 多電子系の超高速光誘起相転移 ―光で見る・操る・強相関電子系の世界―

・枝松 圭一. 単一光子と量子もつれ光子 ―量子光学と量子光技術の基礎―

・岡田 勘三. カシミール物理への招待 : 次世代マイクロ・ナノデバイスの実現に向けて

・最適輸送理論のレビュー

・リソース理論の簡単なレビュー

・Robert W Boyd. Nonlinear Optics ... これはJackson電磁気よりも軽く、何か気になったときに調べられるような構造的なまとめを作りたいです。

ブルーノ・シュルツ, 工藤幸雄訳. シュルツ全小説

フラン・オブライエン, 大澤正佳訳. 第三の警官

ホルヘ・ルイス・ボルヘス, 鼓直訳. アレフ

ガストン・バシュラール. 新しい科学的精神、空間の詩学

永井均. ウィトゲンシュタイン入門. ←いい加減読み終わらないとダメ。何年これ積んでるんだ。

ウンベルト・エーコ. フーコーの振り子

トマス・ピンチョンの何か。でもなっげえんだよな...。

ブルガーコフ, 水野 忠夫訳. 巨匠のマルガリータ. でもなっげえんだよな...。

 

 

その他、やりたいこと

誘導放射をちゃんと説明できるようになる

微細構造・超微細構造の導出を理解する

実験で使う物理定数のオーダーを覚える

周波数、波数、エネルギーなど暗算で変換できるようにする

何dBが何倍か覚える

自分の研究分野の紹介をスムーズにできるようになる

 

日常生活部門

・a子のライブ(Odyssey Tourの東京公演, 10/24)に行きました。本当に良かった。ライブに行くのはB1以来(このときは違うバンド)で、ちょうど院試の結果が出た10/17の直後だったので、めっちゃ良かったです。

今年はずっとPAPER MOON聴いていました。リリースから多分1日欠かさず聴いてるはずで、Spotifyの今年のまとめみたいなやつによると、合計1102回聴いたらしいです。一番好きな曲は青なんですが、永遠に聴いていたい曲って言われるとPAPER MOONが一番かも。みんなもa子を聴こう。

youtu.be

院試対策のときもいつもずっと聴いていた結果、Spotifyの中では9位でした。

ライブレポートを書こうと思ったのですが、全ての曲の感想を書いていたら、大変なことになり、書き終わりませんでした。なので公開していません。公開したかったなあ...。来年もいっぱい聴いて、ちゃんとお金も使いたい。

・a子の音楽を人に紹介するとき、あまり何が良いのか説得力を持って話せないのが悩みです。もちろん声とかビジュアルとかそういう話をしても良いのですが、自分はサウンドや歌詞も大好きなので、ちゃんと説明できるようになりたい。ということで、a子のインタビューで言及されているアーティストを聴いていって、a子の音楽の良さを人に伝えるための感受性と言語能力を獲得したいです。

・音楽で言うと、Cö Shu Nieをいっぱい聴くようになりました。Cö Shu Nieのライブにはまだ行けていないので、行きたいです。a子の曲は少なくともYouTubeとかSpotifyとかサンクラで聴ける範囲では全部ちゃんと聴いたと思うのですが、Cö Shu Nieは普通に聴いたことがない曲もあるので、全部ちゃんと聴くというのも一つの目標です。ちなみに好きな曲は 消えちゃう前に とSimple is! (ö=がない方)です!

youtu.be

 

・もっと寝たほうがよかった。僕の中で一番辛かったのは3A(去年秋)の駒場祭のころ(したがって中間試験・中間レポの頃でもある)のときに4徹→1睡→2徹(駒場祭の3日間の間の夜)をしたときで、このときの4徹だけは避けられましたが、3徹は普通にあったし、週で合計睡眠時間が多分30時間もないような時も結構あったと思います(測ってないので体感です)。

最近でも、寝ようと思っても途中で起きちゃって、4時間以上連続で寝れることはあまりなく、ずっと息をつくことができない感じです。4Aなんて普通の大学生だったら寝て遊んで終わるようなものだと思うんですけどね...。

院に入ったら寝れるのかな。M1はゼミは1つくらいに抑えようと思います。分野の特性上、突然何かを勉強しないといけなくなることがあるので、キャパを多少開けておくようにしたいです。

・運動したほうがよかった。まああの睡眠時間と疲労で運動していたら普通に倒れてたと思うのでしないほうが良かったんですが、とはいえこの1年半で体がボロボロになったので、運動をして体力回復を図りたい。

・食生活については、ご飯は段々健康的になりつつある。家に着く頃には親が寝ているので自分で晩御飯を作るということが多いので、野菜を入れたおいしいパスタを作れるようになりたいですね。あとタンパク質を卵や肉から摂取することが多いので、魚も美味しく食べられるようになりたいです。

・語学が嫌いになってしまった。これは辛かったです。語学のサークルの運営をしていてあまりにも辛いことが多く、少なくとも見知らぬ人と語学の話をするのは役職上仕方ないとき以外は避けたいなあと思うようになりました。実際、駒場祭では売り子のシフトから外してもらいました。

以上でもフランス語だとかドイツ語だとか書いていましたが、そんな感じで個人的に細々とやっていこうと思っています。色々性格の変化もあって、あまり多くの人と楽しく話すタイプの人間でもなくなってしまったので、話せるようになることや聞き取ること、書くことには興味がなくなったのですが、経験的にはバランスよく勉強したほうがいいので、せっかくなら仏検準2級とか独検2級とか目指そうかな。ここ一年間は、単語帳とかではなく、文章に出てきた単語を覚えていけばそれが一番いい習得の仕方だろうと考えて実践してきたのですが、どうやらまだ正攻法でやったほうが伸びが良いフェーズであることがわかったので、しばらくは普通にやっていこうと思います。

・趣味を見つけられませんでした。もちろん多忙だったから仕方ないけど、その中でもなんとか模索はしていましたが、いまいち何をしても感触の良い経験がありませんでした。ギター再開?家着くのいつもそこそこ夜遅いから弾けない。競プロ再開?目が疲れて良くない。普段から画面見過ぎてるし。数学?研究と頭の使い方が同じすぎる。語学?少なくとも今はしんどい。音楽?同じ曲をひたすら聴き続けちゃうタイプだから趣味って感じにはならない。自炊?実家暮らしだから自由度が低くてイマイチ。資格勉強?あんま趣味って感じがねえ...。語学?いやだからさ...。読書?読解力なくて進まなくて辛い(が、これが最有力)。

 

後回しにされた疑問点たち H. Blumenberg著 村井則夫訳 『真理のメタファーとしての光』

  1. p.14 「最高形態の認識は、活動を欠いた静観、つまりは観照(テオーリア)から発する」のはなぜか?プラトンの想起(アナムネーシス)との対応関係はどういう感じ?
  2. p.15「この言い分はさしあたり形而上学的意味を持つものではない」とあるが、「形而上学的意味」とは?
  3. p.16 「存在的な開明存在論的な開明は同一なのである」とはどういうことか?
  4. 同「プラトンには光の神秘主義は存在しない」と言えるの?
  5. p.17「自律的で「ロマン主義的な」漆黒の闇というものがある一方、光のもとの闇、光のなかの闇というものもある。」とはどういうことか?
  6. 同「洞窟の「不自然な」隔離は宇宙全体に広がり、宇宙が洞窟の性質を帯びて光を奪い、呑み込み、無力化する。」とあるが、どういうことか?